平たく言いますが、ベトナム国内の日本人転職マーケットはコロナ以前・以降でその様相が一変しました。少なくとも筆者が知るこの10年では初めて起こる現象でしょう。
一方、ベトナム転職を希望する日本人の方は一定数いらっしゃる点はかわりありません。しかし、ここ数年通じていたマーケット感覚・給与感覚は無くなりつつあります。価値の揺り戻しと言えますでしょうか、それともベトナム経済の成長の結果でしょうか、それはよくわかりません。
「国籍主義・メンバーシップ型雇用」→「実力主義・ジョブ型雇用」の変異がより進むでしょう。
【2010年代型ベトナム転職】
・(誰でもいいから)日本人がほしい
・新卒でベトナム就職
・日本国内よりは給料安いけど
・海外転職!グローバル転職!
・未経験でもOK
・ベトナム人の指導・教育をやりたい
・中国で10年、管理職やってました
・海外でやりたい
・ASEAN,ベトナムは経済が伸びてるので
・英語環境で仕事がしたい
・月給1500USDぐらいが目安
・ベトナムが好き!
・海外旅行経験豊富です、バックパッカーとして30カ国渡航経験あります
【2020年代型ベトナム転職】
・何がやりたいではなく、何ができる?
・ベトナムで就業しベトナムで実績をあげる
・日本人であるあなたを雇用するメリットは?
・日本人であるあなたに現地マネジャー・10年選手の2倍の給料を払う理由は?
・あなたはベトナムで売れる人ですか?
・ベトナム国内市場でどういう実績がありますか?
・ベトナム人には出せないあなたの価値はなんですか?
・管理職経験のあなたがなぜベトナム人社員の管理ができるのですか?
・強みは日本語ネイティブ
・強みは日本国内で5年以上の実務経験
・成熟期に入りつつある市場で価値を発揮する
・未経験ならフルコミッション給与からスタート
・新卒ってそもそも労働許可証取得できるのかな?
・現地法人の現地化において、日本人を採用する意義・目的はなにか
・ベトナム勤務=グローバル環境、ではない
まだまだ色々ありますが、皆さんはいかがでしょうか。
2020年代型はよくよく考えると「まあ、そうだよね」ってことばかりかなと思います。
数日前にYahoo社CSOの安宅和人さんがこのようなことを書いておられました。
「事実をストレートに見る」 「都合よく解釈しない」 「トレンドが見えたら、その先にある変化をどうやって起こすか考える」
「withコロナ時代のトレンドーー “開疎”な未来を考える」からの引用
これはまさにベトナムでの転職・キャリア形成においても十分当てはまる重要な視点ですね。
2010年代型のベトナム転職でのマインド「日本人なんだから〜」「日本ではこうだから〜」は今まさに、脱却する必要がありますね。自戒を込めてそのようにひしひしと感じている今日このごろです。
写真は今朝、ホーチミン某所で見かけたお馬さん。
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